11月19日に、全国知事会の席上で「社会的な常識がかなり欠落している人が多い」と言ったとか、言わなかったとか。
なぜ誰も一次情報に触れず、ただ批判するだけなのか。
マスゴミ云々と、普段マスコミを批判する人達まで、麻生首相が憎いのか、ちっとも全文情報に触れようとせず、ただ批判するだけに止まっているのが不思議です。
個人的には、麻生首相がどのような考えに基づいて発言したのか、普段きちんと前後の文脈を捉えようとしている人達まで思考停止に陥れた、報道側のリードの巧みさに舌を巻いています。
とはいえ、その場に私は居らず、映像情報として提供されていないので、新聞記事を参考にするしかないのですが。
麻生首相:医師確保に関する発言 要旨(毎日.jp)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081120ddm005010113000c.html
以下、URL先の文章をコピペして保存。何しろ、いつ改変が入るか分からないですから。
麻生首相:医師確保に関する発言 要旨
麻生首相の全国都道府県知事会議で行った、医師確保に関する発言の要旨は次の通り。
医者の確保は、自分で病院を経営しているから言うわけではないが、大変だ、はっきり言って。社会的常識がかなり欠落している人が多い。うちで何百人扱っていますからよく分かる。ものすごく価値観なんか違う。そういう方らをどうするかっていうのは真剣にやらないと。
小児科、(産)婦人科が猛烈に(医師が)足りない。急患が多いからだ。皮膚科なんか水虫の急患はいない。だったら(多忙な診療科は)その分だけ(診療報酬の)点数を上げたら、どうですかと。いろいろ言っていると問題点がいっぱい指摘できる。(以前)必ずこういう事になると申し上げて、答えが出てこないままになっている。
これだけ(医師不足が)激しくなれば、責任はお宅ら(医師)の話ではないんですかと、お医者さんの。しかもお医者さんなんか「減らせ、減らせ、多すぎる」と言ったのはどなたでしたかという話も申し上げた。
臨床研修医制度の見直しは改めて考え直さないといけないし、大学の医学部定員は過去最大級まで増やしたが、今からは間に合わない。目先のことをどうするか、医師不足を真摯(しんし)に受け止めないといけない。
毎日新聞 2008年11月20日 東京朝刊
真摯くらいふりがな無しで読めよ、と思わなくも無いですが、本題じゃないので。
ここで述べられていることが真実だとすれば、という仮定に基づいて発言します。
報道各社が用意したリードは、明らかに悪意を持って抜き書きをしていて、麻生首相を叩きたいが為に用意した内容としか思えません。言っていることはまともだと思うし、医師側も反省すべき点なんじゃないでしょうか?
救急や小児科等で前線にいる医師は、自分たちが忙しいことを理由に、政治的策謀を行っている日本医師会に対して、本来必要なことを何も要求してこなかったわけで、そこを棚上げして麻生さんを責めるのは、それはお門違いでしょう。
日本医師会が、その力を使って日本の医療の発展に貢献してきた側面は有ると思います。でも、現状で言えば、フリーアクセスを堅持し、掛かり付け医を義務化しないのは、自分たちの収入源を絶たれることを恐れているからに他なりません。
日本医師会が、本来今着手しなければならないことは、医師の労基法違反の超過勤務を指弾したり、救急体制を崩壊させる患者側のモラルの低下じゃないのかと、私は思います。
医師の常識の無さは、日々勤務していて実感します。
色々と実例を挙げると差し障りが有りすぎるので、ここでは、他のBlogのURLを引っ張るだけにしておきます。
麻生首相の「医師、社会常識欠落した人多い」発言に思うこと(日々是好日)
http://blog.goo.ne.jp/lazybones9/e/d7334eefcf58e430c380c53c0e25a24d
さて、現状私のBlogをご覧頂いて、それでも麻生首相が変なことを言ったのか、謝罪して撤回しないといけなかったのかについて、お考えが有る方は頂ければと存じます。
報道って、何を報道するか取捨選択をしているという事実を、受け取る側がちゃんと理解できていないのが、今の日本の最大の問題点じゃないのかなーと思ったり。
メディア・リテラシについては、もう10年以上前から述べて居るんですが、年を追う毎に酷くなっている気がします。
【仕事の最新記事】



過去の開業医師や政治家医師が既得権益維持のために医師削減を唱え事実そうなったとしても、それを放任してきた厚生労働省、見積もりの甘かった歴代首相と講師労働大臣に責任があると思います。
もちろん、苦行に耐えてきた黙っていた産科医小児科医彼ら自身にも責任があります。労働基準法を無視してボランティア労働をわざわざしてきた良心のある医師の好意が裏目に出たことも関与しています。
複合的な理由で医師不足が加速し、マスコミが煽ったためますます誇張されて報道されているのが現状と思われます。
医療の世界は、人の死や病ばかりを診ているため、専門職であり一般のサラリーマン通勤生活とは違うのは当たり前ですし、過剰な受験戦争や知識詰め込みの膨大な医学知識のため、一般常識が欠けると思われる比率は通常の大学よりも多いかもしれません。しかし、知識と腕さえあれば国家試験でも研究でも臨床でも大学でも認められる世界ですから、致し方ありません。下手な一般常識などないほうが良い医者でありうる可能性すらあるのです。
問題は医者が常識が歩かないかではなく、実質先進国と比較しても医師の数が少なく、訴訟が増え警察検察が専門外である医療に踏み込み、訴訟増加で医者がますます訴訟の多い科から逃げ出していることです。訴訟や警察関与は、医療にそぐいません。他の国々を見ても同様です。組織とシステムの違いが一番問題なのです。医療免責のない国で医者やるなんて、自殺行為に等しいですから皆僻地過酷救急を辞めていくのです。